2007年08月

2007年08月24日

8月(承前)

そのあと 2〜3百メートルごとに
砂糖をなめたオレは
(母のモンペの陰になって
一口の水筒を口にしつつ)
最後は 両側竹林の薄暗い切通し 
が 涼しかった

atelier246 at 19:58|PermalinkComments(0)  

2007年08月16日

8月15日の母

国府津の駅を出て
肩いっぱいの荷物を背負った
25歳の母は
3歳のオレの手を引き
2里の田舎道を歩いていた

小田原も空襲が危ない
長男のオレだけでも
疎開させよ
ジジババの勧めで
その遠縁にあたる農家に
ソカイに行くのだった

炎天の道に疲れて
オレがぐずると
母は懐にある
半握りの砂糖から
一つまみを紙に移し
オレになめさせる



atelier246 at 03:11|PermalinkComments(0)  
月別アーカイブ
カテゴリ別アーカイブ